認知症対策大綱案が明らかに
5月16日に開催された「第3回認知症施策推進のための有識者会議」の中で、新たな認知症対策の大綱の内容が明らかなった。
これまで国は「新オレンジプラン」を中心に認知症対策を推進してきた。認知症対策大綱はこれに代わるもので、①普及啓発・本人発信支援②予防③医療・ケア・介護サービス・介護者への支援④認知症バリアフリーの推進・若年性認知症の人の支援・社会参加支援⑤研究開発・産業促進・国際展開――の5本柱を中心に展開される。対象期間は、団塊の世代が75歳以上となる2025(令和7)年まで。策定後3年を目途に、施策の進捗を確認する。
このうち「予防」に関しては、予防法の確立に向けたデータ蓄積のため、認知症予防に関する論文等を収集し、認知症予防活動の進め方に関する手引きを作成するとしている。また、高齢者が身近に通うことができる「通いの場」の活用や保健師などの専門職による健康相談等も推進する。
今後は「70歳代での発症を10年間で1歳遅らせる」「認知症になってからも自分らしく暮らせる社会の実現」を目標に、「予防」と「共生」を車の両輪として、住み慣れた地域の中で暮らし続けられるような取り組みを重視していくことになる。
大綱は6月にも関係閣僚会議で決定する予定。
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