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厚生労働省、婦人保護事業運用の見直し方針をまとめる

6月21日、厚生労働省子ども家庭局は「婦人保護事業の運用面における見直し方針について」をまとめた。

国の婦人保護事業では、DV、性暴力、貧困などのさまざまな困難を抱える女性の支援を行ってきた。昨年7月からは、「困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会」を開き、制定以来抜本的な見直しが行われていない売春防止法の規定を含め、婦人保護事業の見直しを進めている。「婦人保護事業の運用面における見直し方針について」は、これまでの検討会での議論を踏まえ、当面の対応として、婦人保護事業の運用面の改善に取り組むとともに、2020年度予算に向けてその具体化を図るものだ。

婦人保護事業の対象となる女性の範囲については、平成14 年の局長通知で示しているが、「家庭関係の破綻、生活の困窮等正常な社会生活を営む上で困難な問題を有する者」については「その問題を解決すべき機関が他にないために、現に保護、援助を必要とする状態にあると認められる者」とされている。その結果、婦人相談所や婦人保護施設などで支援を受けるべき女性が他の法律や施策の事業に回されることもあった。このため通知改正により、婦人保護事業による支援が適切に提供されるようにする。また、携帯電話やスマートフォンは、位置検索機能でストーカーなどが被害者の居場所を特定できるため、一律に利用を制限していたが、被害女性の求職活動などに必要なことから、一律の制限を見直す。

制度のあり方については、今後も同検討会において引き続き議論を行い、今年8月を目途に議論の結果を取りまとめる予定だ。

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