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2011年5月号
特集1:新興の保健・福祉職が出てくる中で、医学やからだに関する知識を有することは保健師の強み。必要な医学の知識はどこまでか。
特集2:約1,100万人と推計される骨粗しょう症。治療の最新情報を紹介し、ガイドラインを中心にエビデンスに基づく対策の現状を考える。
緊急特集:東日本大震災被災地における支援活動を気仙沼市本吉地区、仙台市若林地区、陸前高田市から緊急レポート。
特集1保健師に必要な医学・からだの知識はどこまでか?
保健師に求められる基礎知識は医学、公衆衛生学、看護学、法律など幅広い。中でも医学知識・からだの知識は保健師の専門性でこそないが、足腰を強くするいわば「基礎体力」であり、それを土台に経験を積み専門性は磨かれ、開花する。近年、保健師の業務範囲は拡大しており、分散配置が進み、一人配置も少なくない。保健・福祉の分野で他の専門職が次々と登場する中で、日々の業務に終われ保健師らしい経験が積めず、アイデンティティーや自信を喪失している保健師も多いといわれる。
しかし、例え一人配置でも、土台となる「医学知識」がしっかりしていれば、自信を持って効率よく専門性を高めていくことができると思われる。経験を積んだ保健師であっても、担当分野が変われば、日進月歩の「医学知識」にキャッチアップしていく事が求められる。保健師である限り、「医学知識」の取得と更新は必須といえるだろう。
特集では、保健師の基礎体力として求められる「医学知識」についてどの範囲、どのレベルまで必要かを探るとともに、医療職としても正しい運用方法について考える。
- 【概論】保健師にとっての医学知識
国吉秀樹(沖縄県健康増進課) - 【各論】私の考える保健師の医学知識 1 -県型保健所の立場から
川口洋子(奈良県桜井保健所) - 【各論】私の考える保健師の医学知識 2 -特別区保健所の立場から
奈良部晴美(世田谷区世田谷保健所) - 【各論】私の考える保健師の医学知識 3 -市町村の立場から
角田幸代(横須賀市)
特集2エビデンスに基づく骨粗しょう症対策
わが国の骨粗しょう症患者は、現在約1,100万人と推計されている。中高齢者における骨折の最大の原因疾患であり、脳血管障害とともに要介護状態に至る大きな原因となっている。出来るだけ早期の治療が重要だが初めは無症状で進行するため、医療機関への受診が遅れることが問題である。
特集では、骨粗しょう症治療に関する最新の知見を紹介するとともに、医学会におけるガイドラインと地域保健におけるガイドラインを中心にエビデンスに基づく対策の現状を考える
- 骨粗しょう症治療の新しい流れ
太田博明(国際医療福祉大学 臨床医学研究センター・山王メディカルセンター・女性医療センター) - 骨粗しょう症予防ガイドラインの有効性評価からみたエビデンスコミュニケーション
増田悦子(名古屋大学医学部)
緊急特集「東日本大震災」現地レポート
- 災害時の支援は「一期一会」の心で
宮城県気仙沼市本吉地区での支援活動から
日高津多子(南多摩保健所) - 災害時の活動と日常活動のつながりを再認識
宮城県仙台市若林区での支援活動から
島貫秀樹(新潟医療福祉大学)、宇田祐子(同) - 東日本大震災が警鐘する地域保健活動のこれから
岩手県陸前高田市での活動から見えてきた津波被害への対応
佐々木亮平(日本赤十字秋田看護大学)
フロントランナー
馬場優子さん(足立区足立保健所保健予防課 こころといのちの支援活動担当課長)
文:編集部 写真:カミヤス セイ
ひよこ保健師 season5
田川佳名子さん(彦根市健康推進課)
文・写真:西内義雄
ピープル
大住 力さん(社団法人「Hoope & Wish 難病の子どもとその家族へ夢を」代表理事)
闘う人たちにエールを送り続けたい 難病の子どもとその家族をディズニーランドへ
文:編集部 写真:カミヤス セイ
行政のうごき
医療費適正化計画の中間評価(概要)
情報BOX
Book
月間レーダー
ナンバーわんちゃんの数字クイズ
infomation
ナンバーわんちゃんの数字クイズ答え
月間レーダー special edition?!
6月に開催される大会・6月に開催される学会
連載
保健師のための閑話ケア
第5回 面接の基本
藤本裕明
住まいに潜むアレルゲンと化学物質
第13回 ヘルスリテラシマンションのリフォームに注意
中臣昌広
いまどき子育てアドバイス
第164回 20歳を迎えたM君とお母さん
中川信子