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2011年10月号
年々増加するDV。その解決には、素早い情報のキャッチと積極的な介入、そして息の長い地域の支援が必要。専門家にポイントを聞く。
特集DV問題の解決に向けて
配偶者や恋人に対する暴力(ドメスティックバイオレンス:DV)は年々増加傾向にあり、警察庁の統計によると、2010年の認知件数は、2001年のDV防止法施行後最多の3万3852件であった。
DVによる暴力は、身体的虐待だけでなく、精神的虐待、性的虐待、経済的虐待などの行為が繰り返し行われ、最悪、殺人事件にも発展するケースもある。被害者は心身ともに深刻なダメージを受け、抑うつや健康被害が出現することもある。
DV防止法は、こうした暴力を犯罪だと明確にしたが、デートDVは対象外であるなど不十分な点も多い。また、家族、男女間等の親密な間柄で起こる暴力であることも他者が介入しにくく、援助を難しくしている要因だ。DVの解決には、素早い情報のキャッチと積極的な介入、そして息の長い地域の支援が必要である。
- DVへの早期介入と地域における家族支援
保健師としての役割
米山奈奈子(秋田大学医学部) - 親密な関係での暴力と法律
角田由紀子(田中合同法律事務所) - 警察としての配偶者間暴力への対応
青山彩子(警視庁生活安全総務課) - 暴力、差別のない社会をめざして
女性ネットSaya-Sayaの取り組み
松本和子(NPO法人女性ネットsaya-saya) - 親密な関係性における男性の暴力への対応
加害者リハビリテーションの実践から
中村正(立命館大学)
フロントランナー
新村津代子さん(本巣市健康増進課課長補佐 兼 保健指導係長 兼 主査)
文:編集部 写真:カミヤス セイ
ひよこ保健師 season5
山本久美子さん(山口市健康福祉部健康増進課)
文・写真:西内義雄
FOCUS
世田谷区の思春期精神保健の取り組み
奈良部晴美(世田谷区世田谷保健所)
東日本大震災レポート
陸前高田市での支援活動(第六報)
復旧でも復興でもない「住居確保」というフェーズ
佐々木亮平(日本赤十字秋田看護大学)
ピープル
大坂多惠子さん(特定非営利活動法人 全国市町村保健活動協議会 顧問)
保健師はもっと遊びなさい。世の中を知り広い視点を持ってほしいのです。
聞き手:編集部 写真:カミヤス セイ
行政のうごき
後期高齢者支援金の加算・減算などについて議論
情報BOX
Book
月間レーダー
ナンバーわんちゃんの数字クイズ
infomation
ナンバーわんちゃんの数字クイズ答え
月間レーダー special edition?!
11月の行事、11月に開催される学会
連載
医療費適正化対策推進室より
第5回 特定保健指導をめぐって問われる保健師の専門性
城 克文(厚生労働省保険局)
保健師のための閑話ケア
第10回 おっぱいと離乳食
藤本裕明
住まいに潜むアレルゲンと化学物質
第18回 マンション、建売住宅を買うとき
中臣昌広
いまどき子育てアドバイス
第169回 ことばの発達をめぐる法則(その3)
中川信子