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2012年2月号
特集:発達障害と虐待の相関関係を早くから指摘してきた、児童精神科医の杉山登志郎氏のインタビューと自治体の取り組み事例。
対談:国民皆保険制度の存続に黄信号が点った。ノンフィクション作家・山岡淳一郎氏と在日外国人の医療に携わる医師・小林米幸氏の対談。
特集発達障害と虐待の重なりをどう見るか
発達障害児(特に高機能自閉症など)は虐待を受けやすいといわれる。背景には発達障害児の行動特性が親をいらだたせ虐待を引き起こしやすいことなどがある。一方、被虐待児の一部は発達障害と似た様相を呈するともいわれ、児童虐待と発達障害は互いに影響しながら進んでいくケースは少なくないと思われる。
特集では、両者の相関を早くから指摘してきた杉山登志郎さんのインタビューをはじめ、相関の視点を踏まえた地域の取り組み事例などを紹介する。
- 発達障害と虐待はトラウマ(心的外傷)でつながっている
《interview》
杉山登志郎さん(浜松医科大学児童青年期精神医学講座 特任教授)
聞き手:編集部 - 発達障害の観点から見た子ども虐待への対応
あいち小児保健医療総合センターの取り組み
取材:編集部 - 保護者と保育者への発達アンケートを実施して
半田市の取り組み
瀬小夜子(半田市子育て支援部) - 連絡用シートで保健所との情報共有を強化
渋谷区子ども家庭支援センターの取り組み
取材:編集部
対談国民皆保険の危機を考える
~グローバル化と格差社会のなかで~
昨年11 月、野田首相はわが国のTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への交渉参加を表明した。今後、医療の自由化の名のもと、混合診療導入をきっかけに医療保険制度が崩される懸念を抱く関係者は少なくない。
一方、世界に誇るわが国の国民皆保険は格差社会の広がりと並行して無保険者が増大し、保険料収納率も低下。国民皆保険は内外からの危機にさらされ、制度の存続には黄信号がともっている。
今月は国民健康保険の問題に関する著書も多いノンフィクション作家の山岡淳一郎さんと在日外国人の医療に取り組む小林国際クリニック院長の小林米幸さんの対談を企画した。国民皆保険の危機は半世紀以上にわたり保健師が守ってきたものの危機でもある。守るべきものは何か。保健師はこの問題にどう向き合えばよいのか。さまざまな角度から考えてみたい。
- 対談
山岡淳一郎さん(ノンフィクション作家)
小林米幸さん(社団法人大和市医師会会長、小林国際クリニック院長)
フロントランナー
鈴木郁子さん(山形県置賜保健所地域保健予防課課長補佐)
文:編集部 写真:カミヤス セイ
ひよこ保健師 season5
田山友美さん(長崎市原爆被爆対策部援護課)
文・写真:西内義雄
ピープル
菊地頌子さん(公衆衛生看護研究所)
保健師は人々の生存権、健康権を保証する仕事
聞き手:編集部 写真:カミヤス セイ
東日本大震災レポート
復興へ向かう陸前高田市のいま(第十報)
佐々木亮平(日本赤十字秋田看護大学)
行政のうごき
母子健康手帳に便色カードを綴じ込み・貼付
情報BOX
BOOK
月間レーダー
ナンバーわんちゃんの数字クイズ
infomation
月間レーダー special edition?!
3月の行事、3月に開催される学会、大会、総合目録
連載
医療費適正化対策推進室(分室)より
第9回 高齢者医療支援金の加減算の行方
城 克文(厚生労働省保険局)
保健師のための閑話ケア
第14回 困ったお母さんと「人格障害」
藤本裕明
いまどき子育てアドバイス
第173回 気がかりのある子にどうかかわる?
「ことばのビル」を立てる暮らし(その1)
中川信子(言語聴覚士)