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2012年6月号
従来、「保健師魂」や「思い」と表現されてきた保健師の情熱と使命感は、いまどうなっているのか? 保健師が目指すものについて論考する。
特集保健師魂の考現学~今、保健師は何を目指しているのか~
かつての保健師の活躍を振り返れば、まさに「保健師魂」という言葉がぴったりくる。そこには地域全体を見る視点、家族を丸ごと見る視点、一人の住民を全人的に見る視点があった。一人の住民も支援から漏らすまいとする情熱と使命感があった。
時代が変わり、今は保健師一人が抱え込んで頑張る時代ではなくなった。業務分担が進み、他の専門職が増え、保健師は地域の健康課題を多職種協働で担い、関係機関につなぐ役割を果たすようになってきた。しかし、業務分担と分散配置の広がりは、家族や地域全体をとらえる視点を弱めているといわれる。目先の業務に振り回されて目標ややりがいを見失っている保健師も増えている。今の時代は成果が見えにくく保健師がかつてのような情熱と使命感を持ちにくい環境にあるのかもしれない。
今月の特集は、保健師活動の中で目指している「思い」を語る座談会と、保健師の使命感についての論考を掲載し、今日における「保健師魂」の姿を探っていく。
- 座談会
保健師に求められる視点・使命・役割とは~健康・命・生活を守る専門職として~
【出席者】
岩室紳也さん (公益社団法人地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センター)=司会
佐藤由理さん(女川町)
山本昌江さん(所沢市)
日隈桂子さん(玖珠町) - 保健師の「使命感」を考える
~今日における保健師魂~
佐伯和子( 北海道大学大学院保健科学研究院)
フロントランナー
樋上 静さん(奈良市保健所健康増進課)
文:編集部 写真:カミヤス セイ
ひよこ保健師 season6
下村美紗さん(多気町町民福祉課)
文・写真:西内義雄
ピープル
天畠大輔さん(立命館大学大学院 先端総合学術研究課)
言葉が伝わると、すごくうれしい
意思疎通ができずに悩んでいる人を救いたい
聞き手:編集部 写真:カミヤス セイ
行政のうごき
「健診・保健指導の在り方に関する検討会」の中間とりまとめを公表
情報BOX
BOOK
月間レーダー
ナンバーわんちゃんの数字クイズ
infomation
月間レーダー special edition?!
7月の行事、7月に開催される学会、大会
連載
41歳で就職した保健師の記録から
第2回 肥溜めの中で助けを求める老女
美里春央
保健師のための閑話ケア
第18回 子どもの虐待と文化
藤本裕明
中臣さんの 環境衛生ウオッチング
第3回 災害時の水
中臣昌広
いまどき子育てアドバイス
第177回 気がかりのある子にどうかかわる?
「ことばのビル」を立てる暮らし(その5)
中川信子