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2016年7月号
今月号の特集は2本。1つは保健・医療・介護の大きな流れである地域包括ケアについて、保健師の関わり方に焦点を当て、各地の好事例を紹介する。もう1つは、改正児童福祉法に基づく小児慢性特定疾患対策について、新制度への理解を深めるとともに、保健師が関与した具体例を見る。
特集1保健師が関わる地域包括ケア
各地で地域包括ケアシステムの整備が進んでいる。保健師は予防や地域全体の健康づくりの視点を持ち込める専門職として、関わりが期待される。そうした中で、介護予防や在宅医療・介護連携などに、保健師ならではの視点を取り入れた好事例が次々と出てきている。特集1では、保健師らしさを生かした地域包括ケアについて、各地の事例を紹介する。
- 概論 地域包括ケアシステムの構築─保健師への期待
枝光みゆき(厚生労働省老健局振興課) - 事例1 地域医療ネットワークを中心とした医療介護連携─岡山県備北保健所新見支所
宮﨑裕子(岡山県備北保健所新見支所) - 事例2 市民と行政の協働でつくる地域包括ケア─浦安市
《取材協力》森林友佳子さん(浦安市猫実地域包括支援センター) - 事例3 地域の“強み”を生かした包括ケア─名張市
山﨑美穂(名張市地域包括支援センター) - 事例4 予防と自立支援に向け、保健師の専門性を生かして─糸島市
小林智子(糸島市健康増進部)
特集2小児慢性特定疾病対策を推し進める
2015(平成27)年、改正児童福祉法が施行され、新しい小児慢性特定疾患対策が始まった。しかし約1年半経過した今も、各自治体の支援体制には温度差があるようだ。医療費助成制度については、乳幼児医療費助成制度があることで本制度を勧めないケースも見受けられる。また自立支援事業についても、患者や家族との間の距離を縮められず、苦心しているところも少なくない。今回の特集を通して、新しい制度についての理解を深め、小児慢性特定疾病対策を積極的に活用し、さらに前進させていただきたい。
- 新しい時代の小児慢性特定疾病対策─小児から成人までの切れ目ない支援に向けて
《取材協力》横谷進さん(国立成育医療研究センター) - 小児慢性特定疾病─今求められている支援
及川郁子(東京家政大学家政学部・短期大学部) - 小児慢性特定疾病患者を支える環境づくり─旭川市の取り組み
山田晴絵(旭川市子育て支援部)
ひよこ、ホップ、ステップ、ジャンプ!
奥地明菜さん(新宮市健康長寿課)、東 麻央さん(新宮市保健センター)
ピープル
川内 潤さん(NPO法人となりのかいご代表理事)
2025年問題に備える~みんなで取り組む「地域づくり」
埼玉県和光市《後編》
REPORT
平成28年度都医学研 公開セミナー
難病施策、難病保健活動の「今」を学ぶ
理解して生かす保健師用語
第14回 アディクション
連載
Integrated Healthのすすめ 海外文献レビューから
第2回 健康の社会的決定因子と健康格差対策
今 知美
ESSAY国際保健
第14回 キャピトル・ヒルの特別な一日
松田正己
保健師のための閑話ケア
第65回 「魚類」の魅力
藤本裕明
中臣さんの 環境衛生ウオッチング
第50回 熊本地震・避難所の衛生対策
中臣昌広
いまどき子育てアドバイス
第224回 支援の入り口としての健診(2)
中川信子