2024年3月号WEB版

2024年3月、4月の活動内容をまとめ地域保健3月号WEB版としてこのページにまとめています。記事やイベントなどへのリンクをご利用の上ご覧ください。

<表紙のことば>
『The Shades Of Spring』
The white wall I was looking at when I was a boy was a space for leaving a mark on the future. Between light and shadow, I am invited by the spring breeze and continue to explore the future.

少年時代にみていた白い壁は、未来に足跡を残すための余白。光と影の間で春風に誘われ、煽られ、探求し続ける。
(絵・山下重人 https://shigeart.net/)

現在『地域保健』紙媒体の定期発行物は、2023年3月号の発行をもって休刊中です。

画像

20243月号

定価:本体 0円(税込)
休刊中
発行日:2024年3月1日~随時
印刷発行なし

地域保健ネットサロンイベントフランスのセクソロジストに学ぶ「子どもの性・同意」

2024年4月22日(月)19時から、フランスのセクソロジスト、クロード・ジオルダネラさんを講師にお招きし、オンライン勉強会を開催しました。アーカイブ視聴をご希望の方は、以下のフォームからお申し込みいただければ準備ができ次第ご登録のアドレスに視聴リンクをお送りします。なお、お申し込みは地域保健ネットサロン会員の方に限定させていただいております。会員登録がまだの方は、この機会にぜひご登録ください。

※Googleフォームがご利用できない環境の方は編集部にご連絡ください。
お問い合わせ先メールアドレス:chiikihoken@tkhs.co.jp

フランスのセクソロジストについて勉強会のアーカイブ視聴の前に予習したい方は、地域保健WEB連載「フランスの親子まるごと支援」準備号・第0回でクロードさんのお話とともに紹介しています。あわせてお読みください。

地域保健ネットサロンイベント中臣さんの環境衛生ウオッチングWEB特別編「避難所の衛生対策について話そう」(アーカイブ配信は2024/3/31まで)

石川県能登地方を震源とする地震について、被災された方にお見舞い申し上げます。亡くなられた方に心よりお悔み申し上げます。
オフィス環監未来塾代表の中臣昌広さんは、地域保健本誌で長年にわたり連載「中臣さんの環境衛生ウオッチング」にご執筆いただき、避難所の衛生対策について役立つ情報を提供してくださいました。今回の石川の地震でも、発災直後から被災地で活動する保健師さん向けに情報発信を続けてくださっています。
2024年2月8日に開催したオンラインイベントについて、3月31日までアーカイブ動画を配信しました。たくさんのご参加ありがとうございました。

※申し込みは締め切りました

ネットサロン会員向けツールフランス・パリの「暴力定規」日本語版をPDF公開

このたび地域保健では、パリ在住のフランス家庭福祉研究者・安發明子さんにご協力いただき、パリ市がこども・若者向けに配っている「暴力定規」の日本語版を作りました。制作にあたり、地域保健ネットサロン会員の皆さまにもデザインや名称、使い方などについてご意見をお寄せいただくなどご協力いただきました。暴力定規について詳しくはお知らせページでご覧ください。

ピープル(髙良久美子さん)

一般社団法人「共育ステーションつむぎ」の代表の髙良久美子(たから・くみこ)さんは、メンバーとともに、困窮世帯にミルクを届ける「ベビーミルク支援」を行ってきた。支援が届きにくいベビーの命を守るために、現在も有料老人ホームの仕事をしながら、多大な労力を費やし、新たなしくみづくりを実現させるために奔走している髙良さんに、その活動に至るまでの経緯や、これからの展望について伺った。
(2024年4月16日公開)
記事の続きを読む
[聞き手・文:白井美樹(ライター)、写真:赤嶺直也(ポートレート沖縄)]

地域保健WEB連載 フランスの親子まるごと支援(5月から奇数月の30日頃更新)※現在準備号・第0回を公開中

春から地域保健WEBで「フランスの親子まるごと支援」を連載することが決まった。読者の多くは保健師の方ということもあり、連載開始の前にぜひ読者の皆さんに知ってほしいことを第0 回として準備号を用意したのでお読みいただきたい。
セクソロジストとは性に関する専門資格のひとつで、フランスでは看護師、助産師、心理士などがこの資格を取り、性に関するトラブルのケアや予防を担っている。読者の関心が高い性教育や若者の支援について現場のセクソロジストの言葉もあわせてお伝えする。

〈著者プロフィール〉1981年鹿児島生まれ。2005年一橋大学社会学部卒、首都圏で生活保護ワーカーとして働いた後2011年渡仏。2018年フランス国立社会科学高等研究院健康社会政策学修士、2019年フランス国立社会科学高等研究院社会学修士。
フランスの子ども家庭福祉分野の調査をしながら日本へ発信を続けている。全ての子どもたちが幸せな子ども時代を過ごし、チャンスがある社会を目指して活動中。

地域保健WEB連載 なな先生のことばの発達教室(奇数月の15日頃更新)


(第6回 本文より)
息子は生後5か月を過ぎ、離乳食を食べるようになりました。もりもり、むしゃむしゃ食べるので、親の私がびっくりします。お椀に入ったおかゆをぺろりと食べてしまうと、無くなったことが悲しいようで、「エーン」と泣きます。食べるのが好きなようでなによりです。
ご存じのとおり、ヒトは生まれつき何でも上手に食べられるわけではありません。食べ物の認識(認知)、食具の操作、口内への取り込み、咀嚼、嚥下といった、食べるために必要な一連の力は、成長、発達の過程で徐々に備わっていきます。……

〈著者プロフィール〉
寺田 奈々(ことばの相談室ことり 言語聴覚士)

慶應義塾大学文学部卒。養成課程で言語聴覚士免許を取得。総合病院、プライベートのクリニック、専門学校、区立障害者福祉センターなどに勤務。年間100 症例以上のことばの相談・支援に携わる。専門は、ことばの発達全般・吃音・発音指導・学習面のサポート・失語症・大人の発音矯正。著書に『子どもとのコミュニケーションがどんどん増える! 0~4歳 ことばをひきだす親子あそび』(小学館)、『発達障害&グレーゾーン幼児のことばを引き出す遊び53』(誠文堂新光社)。

地域保健WEB連載  帰ってきた「閑話ケア」……ときどき「講演旅行記」(気が向いたら更新)

<著者プロフィール>
藤本裕明(あさか台相談室)

分類学上は霊長目ヒト科の♂。立場上は一応、心理カウンセラーに属する。自分の所の他、埼玉県川越市の岸病院・さいたま市の小原クリニックなどで40年以上の臨床経験があるが、年数だけで蓄積はおそらく無い。
今年度の講演会は今のところ、岐阜県と千葉県が決まっていて、岐阜県は初。47都道府県中の21番目だ。過半数になるにはあと3府県。個人的に訪れた土地を含めても訪問地はやっと30都道府県を少し超える程度だが、皆さんは、どれくらい行った事ありますか? 横浜市のI課長は確か40超とおっしゃっていた。すごい。

情報BOX【本】『35歳からのメンタルヘルスー事例でわかる働く人と家族のストレス対策』

  • 『35歳からのメンタルヘルスー事例でわかる働く人と家族のストレス対策』(教育評論社)
    著者:夏目 誠 /四六判/312頁
    1,650円(税込)
    40歳前後になると管理職に昇進するなど、働く環境が大きく変化しストレスが増える傾向にあります。35歳以上の働く人々に起こりがちな事例を見ながら、ベテラン精神科医がストレス対策を伝授します。精神科医、大野裕医師推薦!!
    「産業精神保健の先駆者による、働く人とご家族のこころの健康を高める実践的なヒントが一杯の本です。」

情報BOX【本】『インクルーシブな教育と社会』

  • 『インクルーシブな教育と社会』(ミネルヴァ書房)
    編著者:原田 琢也 ・伊藤 駿 /A5判/284頁
    3,080円(税込)
    「インクルージョン」という言葉は障害者と健常者の共生というだけでなく、排除されがちな属性をもつ人々をコミュニティに包摂するために障壁を除去することを意味する広い概念である。新自由主義的な政治情勢、コロナ禍、ウクライナ侵攻など世界レベルで分断と排除が進行するなか、障害者権利条約やSDGsの潮流などからもわかるように、近年ますますインクルージョンの重要性は高まっている。本著はその課題と取り組みを多角的な視点から学ぶ手引きであり、学生自身がいかに今の社会とかかわり、どのように生きるべきかを考えるためのきっかけともなる一冊。

情報BOX【本】『ターラの夢見た家族生活 親子をまるごと支えるフランスの在宅教育支援』

  • 『ターラの夢見た家族生活 親子をまるごと支えるフランスの在宅教育支援』(サウザンブックス)
    著者:パボ/訳:安發明子/A4変形判/176頁
    3,300円(税込)
    「子どもがまんなか」&「家族まるごと」支えて育てる社会のかたちソーシャルワーカー、教育・保育・社会的養護関係者、地域で子どもと家族を支える方々……「日本の子どもたちのために何ができるのか」に取り組む全てのひとへ。ヒントと勇気がもらえる! フランスの子育て支援漫画。精神疾患のある母と暮らす小学生のターラと、親子を支える在宅教育支援デデュケーター、パボの日常。フランスのソーシャルワーカー専門誌ASHで連載中の人気漫画『ターラの夢見た家族生活(LA VIE REVÉE DE TARA KABÉ)』第1~第3巻を収録。【 試し読み公開中:https://hanmoto.tameshiyo.me/9784909125477 】

情報BOX【本】『家庭訪問―実践事例からみた援助技術の言語化―』

  • 『家庭訪問―実践事例からみた援助技術の言語化―』(クオリティケア)
    著者:田村須賀子/18.2 x 1.3 x 25.7 cm/241頁
    2,860円(税込)
    著者の田村須賀子氏は、地域/公衆衛生看護、地域包括ケア領域での実践・教育・研究者だ。本書は著者の「保健師は家庭訪問で何しているのか?」の自問自答・試行錯誤の体験から、家庭訪問に潜在する看護実践の本質を「ことば」にして、先達のスキル「技」として残し継承できるようにしたくて書き溜めたものだという。保健師の家庭訪問援助の言語化・明確化により、優れて特徴的なことを対人援助スキルとして記述し、後に続く人たちにも残し、他の保健師と共有し、互いに高め合い検討できるように工夫を凝らしてある。「ことば」にできにくいことを「ことば」にまとめた良書をぜひ読んで追体験してほしい。

 

情報BOX【映画】『津島 ―福島は語る・第二章―』 

画像

◎映画公式サイト:http://doi-toshikuni.net/j/tsushima/
[ストーリー]
浪江町津島は福島県の東部、阿武隈山系の山々に囲まれた人口約1400人の平穏な山村でした。福島第⼀原発から北西に30キロ離れているにもかかわらず、2011年3月11日の事故直後に大量の放射性物質が降り注ぎ、「帰還困難区域」に指定されたまま、現在も多くの住民が帰れずにいます。故郷を離れ10年以上を経た今も、人々の心の中には津島での日々があります。貧しかった開拓時代の記憶、地域コミュニティと共にあった暮らし、綿々と受け継がれてきた伝統文化、今は亡き家族との思い出…。
津島の歴史と、そこで生きてきた人々の記憶と感情を映像化したのは、『福島は語る』(2018年)の土井敏邦監督。裁判記録「ふるさとを返せ!津島原発訴訟 原告意見陳述集」に記された住民たちの⾔葉に衝撃を受けた土井監督は、「この声を映像で記録したい」と原告32名の元を訪ね歩き、10ヶ月にわたるインタビューを敢行。その中には、避難先で起こった子どもたちへの差別といじめについての証言もありました。総勢18名による、全9章、3時間を超える圧巻の語りの数々。その聞き手となるのは、災禍の時代を共に生きる私たち一人ひとりです。


監督・撮影・編集・製作:土井敏邦/整音:藤口諒太/音楽:李政美(歌・作曲)、武藤類子(作詞)/配給協力・宣伝:リガード
ドキュメンタリー/2023/日本/189分/DCP ©2023 DOI Toshikuni

情報BOX【映画】『ノルマル17歳。 ― わたしたちはADHD ― 』 

画像

映画公式サイト http://normal17.com

[ストーリー]進学校に通う絃(いと/西川茉莉)はまじめな子であったが、発達障害のひとつであるADHDと診断されており、ひどい物忘れで生活や学業に支障を来していた。
重要なテストの日、絃は目覚まし時計をかけ忘れて寝坊してしまう。
ショックのあまり絃は登校せず、いつもは行かない道をさまよって見知らぬ公園に来てしまう。
そこで突然、茶髪で派手なメイクのギャル女子高生・朱里(じゅり/鈴木心緒)に声をかけられる。
「何してんの?」「あ…今日は寝坊して」
「あたしなんかほとんど寝坊か欠席。学校行ったけど落ち着かなくて帰ってきた。あたし発達障害あってさ。ADHDっての。知ってる?」
いきなりADHDだと言う朱里に驚く絃。
朱里は強引に絃を街へと遊びに誘う。
古い商店街や裏山が見渡せる公園、野良猫たち。 普段は家と学校の往復しかしない絃にとって、それは新鮮な世界であった。
朱里と絃は友達となり、後日も遊びに行くが、絃の母(眞鍋かをり)に見つかってしまう。
絃の母は朱里の派手な身なりに不快感を持ち、朱里との交際を禁止してしまう。
一方で朱里は、自分の物忘れで姉(花岡昊芽)との喧嘩が絶えず、父(福澤朗)や母(今西ひろこ)からも厳しく言われて家庭内で孤立していた。やがて朱里は絃とのメッセージのやり取りもやめ、次第に部屋に引きこもっていく。

朱里と絃との距離は次第に離れ、再び元の日常に戻りつつあったが…


出演:鈴木心緒、西川茉莉、眞鍋かをり、福澤 朗、村野武範 、小池首領、今西ひろこ、花岡昊芽 ほか
監督:北 宗羽介  脚本:神田 凜、北 宗羽介
音楽:西田衣見    撮影:ヤギシタヨシカツ(J.S.C.)
エグゼクティブ・プロデューサー:下原寛史(トラストクリエイティブプロモーション)
プロデューサー:北 宗羽介、近貞 博、斎藤直人
製作:八艶、トラストフィールディング
配給:アルケミーブラザース、八艶
後援:日本発達障害ネットワーク(JDDnet)、Earth Friendship Festival
文化庁「ARTS for the future!2」補助対象事業
©2023  八艶・トラストフィールディング /80分/カラー/5.1ch

ページトップへ