【会員からの活動報告】子どもの命を守る日本のユースクリニック~フランスのユースクリニック調査を基に~
地域保健WEBでは、地域保健ネットサロン会員の方からご寄稿いただいた地域の保健活動に関連する活動報告を紹介しています。
日本の子どもを取り巻く社会状況は厳しい。例えば10代の死因の第1位は自殺でG7の中で自殺が1位だったのは日本だけとなっており 、子どもの貧困は11.5%、母子家庭の子どもの貧困率は44.5%となっている。また2023年度の不登校児数は約29.9万人で、前年比の約22%増であった。更に日本の2022年度に対応した子ども虐待(以下、虐待)の通報件数は約21万件であり、増加の一途を辿っている。日本の虐待死亡の特徴として約半数が0歳児であり、その中でも0歳0日が最も多い。これは望まぬ妊娠をしたときのサポートや避妊が不十分と言える。
一方、先進諸外国には子ども・若者(以下、子ども)の健康を守るために国が設置するユースクリニックがある。これは子どもが健康に関して相談・治療が無料で受けられる場であるが、日本には未だない。そのため筆者らは2023年より尼崎市後援で子ども・若者が気軽に心と体の相談ができるユース保健室を開始し、次いで京都市内でも実施している。
写真は尼崎市職員の方とユース保健室メンバー
左から尼崎市こども青少年課浅田課長、日吉、近森(保健師)、尼崎市こども政策監能島さん
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