保健師のビタミン

キーワードに学ぶヘルスプロモーション

第6赤ちゃんポストもヘルスプロモーション

赤ちゃんポストの議論がワイドショーをにぎわしているものの、公衆衛生、地域保健現場であまり話題にならないのは何故でしょう?

後追いの対策だから?
それとも育児放棄の助長になるから?
でも忘れていない?
目的を! 原因を!
望まない出産が児童虐待の原因になることは母子保健の分野では常識でしょ。

赤ちゃんポストの是非ではなく、赤ちゃんポストが児童虐待を減らすという視点のPRをする絶好のチャンスなのに、どうしてそうならないのか?

確かに、『中絶だってできたでしょ』『親の顔が見たい』等、いろんな意見、価値観が渦巻く中で、『結婚もしていない人がコンドームなしでセックスをして、中絶時期を逸し、産んだら捨てる、というのはあまりにも無責任!』と切り捨てたくなるのも理解できる。

しかし、批判はいくらでもできるけど、批判の前に出来ることを、できる人がやろうよ。
赤ちゃんポストこそ、健康に関する社会の責任を推進するきっかけの一つとして大事にしたいものだ。

あなたができる児童虐待対策は何ですか?
岩室紳也はもちろん「コンドームプロモーション」です。

今週のキーワード:出来ることを、できる人がやろうよ。

著者
岩室紳也
ヘルスプロモーション研究センター主催
民間公衆衛生医、小児泌尿器科医として活躍中、様々なアイディアでヘルスプロモーションに尽力している。

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