保健師のビタミン

ヘルスプロモーション的ほめ言葉

第9 話自分をほめる、前向きな姿勢をほめる、健康をほめる

ながーーい人生、山あり谷ありです。いつもいいことばかりではありませんね。自信なくして、落ち込むことも、しばしば…。
でも、みんなそんなもんです。

そんな時には、とりあえずご飯をたべて、生きている自分をほめてあげましょう。三食たべて生活していること自体がすばらしいから、無為徒食そのものに価値があるのだから!

そのままでいい、そのままがすき、そして前向きなあなたがすごい。 自分のしたいことを、していれば良いんだよ。

自分を肯定できなければ、人様も肯定できませんね。 まず、自分をほめてみましょう。そうすれば、きっと、ほめ上手になれます。

私って、(あなたって)、どこかいいんだよねぇ、なんかいいんだよねぇ。
わたしがわたしで、よかった! あなたが、あなたでよかった!

この全面的な肯定感を感じてみましょう。そして、伝えてみましょう!ここから前向きな気持ちが始まります。

ヘルスプロモーションとは、健康にむかう前向きなプロセスにほかなりません。 いまがどんな状態であろうと、このプロセスに価値があるのです。

健康になろうとする基本的に前向きなスタンス、とりくみかた、チャレンジする気持ち、自分が変ろうとする思い、良くなろうとする気持ち、そして、生きていこうとする意欲、すべてに価値があります。

生きていること自体、ほめるべきものです。

人にとって、あなたにとって、一番すばらしいものは何でしょう?それが、「ほめられるべき」価値のあるものです。

「健康」もその一つですね。でも、その人にとって、最も輝いている「健康的な姿」も様々です。よく探さないとわからないかも知れません。あるべき姿でなく、「なりたい自分」になっていくことに本当の価値があります。

そのひとの「なりたい姿」がわかったら、そのイメージに共感し、感心し、ほめてみましょう。そして、そのビジョンに向かっている姿をほめてあげましょう。それが少しでも達成されれば、もう激しく、めいっぱい、ほめあいましょう。

このように、ほめビタをふりまくことだけでも、みんながどんどん健康になっていくことを実感してみましょう。

著者
佐甲 隆
三重県立看護大学教授(公衆衛生・地域保健学)
小児科臨床医だったが米国留学の後、公衆衛生に転身。ヘルスプロモーション、保健活動マネジメント、保健師コンピテンシーに関心を持ちつつ、明るく楽しいナラティブな対話型公衆衛生を目指す。

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