発達サポート読本
第4話マルチアーティスト、ドナ・ウィリアムズさん
世界十数カ国で翻訳されているベストセラー。日本で出版されたのは1993年ですから、もうずいぶん前のことですね。いまはシリーズ3巻がすべて文庫で読めます。
著者は1963年オーストラリア生まれの女性です。いまはイギリスに住んで、画家、彫刻家、作曲家などとしても活躍しているようです。ホームページで彼女のマルチな才能を知ることができます。
http://www.donnawilliams.net/front.0.html
ウィリアムズさんが自分の障害に気づいたのは26歳のときで、本を読んでから児童精神科医に会いに行ってわかったそうです。
十代の頃に通った精神科医が診断できなかったのは、彼女の高い知能と、外の世界に接するために生み出した「キャロル」という別の人格によって、障害が隠されてしまったからかもしれません。
ウィリアムズさんは自閉症であるばかりか、児童虐待のサヴァイバーでもあります。
その「二重苦」を自力で乗り切り、自分の人生を切り開いた彼女のヴァイタリティーには、ただ感服するばかりです。