発達サポート読本
第9話中川信子先生を礼讃する
中川信子先生の本には、もっと新しいものや、もっと実用的(?)なものもありますが、ここではこのステキなタイトルの本書を紹介します。
著者の中川先生は、言語聴覚士として、障害を持つ子どもの療育の現場で仕事をしてこられた方です。私は、幸運なことに、何年かの間、先生と同じ職場で働いていたことがあります。
おだやかな顔とことば。それは他人に対するなによりもすばらしい贈り物。本書の中で、先生はそう書いておられますが、先生ご自身がそれを地でいっているような方でした。
もうしばらくお目にかかっていませんが、この本のページをめくっていると、先生のチャーミングな笑顔と澄んだきれいな声が懐かしく思い出されます。
本書には、ことばをよりよく育てるには、子どものどこを見てどうすればよいか、子育て、ことば育ての知恵がつまっています。優しい「ことば」にのせた中川先生の「こころ」も、あわせて読み取っていただければと思います。